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スパーブルームコラム

知らないと怖い。沈黙の臓器と呼ばれる「肝臓」について

コラムをご覧いただきましてありがとうございます。
パーソナルトレーニングサービス スパーブルーム トレーナーの柿本でございます。

気が付けば新年度も落ち着きをみせ、新緑のまぶしい季節が近づいてきましたね。
そして、昨年度や今年度の健康診断も終わられて、結果を手にしておられるのではないかと思います。
皆様、結果はいかがでしたか?

40代以降になりますと、日々健康に気を使っていても、知らぬうちに積み重ねきた不摂生が数値として出てくることも多いことと思います。

そして、多くの方でお悩みになっておられるものとして、肝臓、コレステロール値、尿酸値、血糖値のいずれかになってこられていると思います。

数値を改善するためには、「運動」「食事の生活習慣の改善」が大切であることはご理解いただいていると思いますが、相手を知らずして向き合うことはどこか他人事のようになりませんでしょうか?

そこで、本日は沈黙の臓器と呼ばれる【肝臓】についてお伝えさせていただきたいと思います。

1.まずは、肝臓についての基本的なこと

特に、脂肪肝はメタボリックシンドローム(メタボ)の代表的な疾患のひとつです。メタボリックシンドロームの原因となる生活習慣の改善がない場合は、糖尿病や脂質異常症になりやすいと言われていますし、肝臓そのものに異常をきたすリスクが上がることも知られています。何か異常が起きていてもお知らせサインが少ない臓器だからこそ理解を深めて頂けますと幸いです。

早速ですが、肝臓の位置はご存知でしょうか?

肝臓は、右胸の真下、胃の隣に位置しています。
肋骨の内側で守られているので、外から触ることは出来ません。

そして、肝臓は人体で最も大きい臓器といわれており、体重の1/50を占めるほどの重さがあります。平均的な成人男性の場合、おおよそ1〜1.5キロにあたります。

では、肝臓の機能はご存知ですか?

肝臓は、【体内最大の化学工場】とも言われており、500以上の重要な働きを任されている有能な臓器でもあります。働きが多岐にわたるため、医学が発展した今日でも人工肝臓は未だにつくることが難しい状況です。

言い換えれば、肝臓の機能が破綻すると代替えできるものがないということです。

それなのに、肝臓は沈黙の臓器といわれるほど、異変が起きていても少々のことでは悲鳴をあげることはなく、大変忍耐強いために、異変自体が早期に発見されることが難しい臓器です。そのため、異変が発見された時は治療が難しい状況になっていることがほとんどです。

2.肝臓の働きについて

では、具体的に肝臓の働きを学んでいきましょう。

肝臓の主要な働きは下記示す4つあります。

(1)エネルギーの貯蔵

(2)代謝

(3)解毒

(4)胆汁の生成

肝臓の働き① エネルギーの貯蔵

わたしたちは食べ物を食べる時に初めに何を行いますか?

咀嚼ですね。唾液を分泌し、歯ですりつぶし、そして飲みこみます。

咀嚼して飲み込んだ食べ物はどこに行きますか?

そうです。胃を通り腸にたどり着きます。

腸までくると食べた物は栄養素と排出物に分けられます。

栄養素と排出物になったものは、門脈という血管に吸い上げられて肝臓に栄養素が届けられます。

では、なぜ肝臓に栄養素が届けられるのでしょうか?

それは、肝臓は、届けられた栄養素を【貯蔵】する役目があるからです。

体内に予備エネルギーがないと就寝中に生命維持を行えません。

最低限必要な分のエネルギーは貯蔵する必要があります。

肝臓の働き② 代謝

そして、栄養が集まった肝臓は何をするでしょうか?

体内の必要な場所へ栄養素を分ける役割があります。

肝臓から心臓へ続く門脈が栄養素を吸い上げ、心臓のドクドクという拍動とともに栄養素を体内に送っています。これを【代謝】といいます。

肝臓の働き③ 解毒

また、肝臓に栄養素とともに送られた排出物とは、アルコールやタンパク質の分解過程で発生するアンモニア、抗生剤などの薬のことです。

これらのものを無害なものへと処理をする役割も担っています。これが【解毒】です。

肝臓の働き④ 胆汁の生成

そして、肝臓で解毒された排出物は胆汁として消化官に送られることで最終的に便として排出が行われます。胆汁はコレステロールと胆汁酸からなり、胆汁は脂質を消化する役割と不要物を排出する役割があります。これらを【胆汁の生成】といいます。

こうしてみるだけでも肝臓は大変真面目で働き者な臓器ですよね。

ただ、働き者であっても労働環境が悪ければいずれ不具合がおきてもおかしくはないですよね。

肝臓の数値で悩まれている方の中には【脂肪肝】でお悩みの方も多いと思います。

脂肪肝も肝臓の不具合です。ここからは脂肪肝についてお話していきたいと思います。

3.脂肪肝について

脂肪肝はどのようなイメージがありますか?

肝臓に脂肪がたくさんついている。はい、字の通りそのままですね。

肝臓の役割のひとつとして、先程ご説明しましたように肝臓はエネルギーの貯蔵庫です。
脂肪がたくさんついているということは貯蔵庫から溢れるほどの脂肪が入っていますよーということです。脂肪で溢れている肝臓は本来の役割を果たす事が出来ず、体の様々な不調を抱えることに繋がります。

この脂肪肝にもいくつか種類があることをご存知でしょうか?

脂肪肝と聞くとお酒が大好きな方だけがなる疾患のイメージがあるのではないでしょうか?

1980年前半までは1日にエタノール(アルコール)60g摂取される方に大変多い疾患でした。これは、アルコールに換算しますとビール大瓶3本、ワイン6杯、日本酒3合ほどになります。大変な量ですね!!

しかし、1980年後半からはアルコールを飲まない方でも脂肪肝を患う方が多くなってきました。アルコールに関係なく患う肝臓疾患を非アルコール性脂肪(NAFLD:ナッフルディ)といいます。そして、近年はNAFLDがとても増えています。

1988〜1994年までのNAFLD有病率は5.5%でしたが2005〜2008年までは11%になり、慢性の肝臓疾患の75%を占めている統計データがあります。

NAFLDの10〜20%の方は脂肪肝炎(NASH:ナッシュ)になることが多いそうです。そして、NASHと診断を受けた5〜10年後には5〜20%の方が肝硬変になるそうです。

肝硬変は名前の通り、肝臓が石のように硬くなり肝臓の役割が完全に破綻します。
肝臓が機能しなくなると足の浮腫、目が黄色くなる黄疸、慢性疲労などの危険な症状を長期的に患い、命そのものに影響がでるといわれています。

脂肪肝と言われて肝臓に脂肪がつきすぎているだけ。という認識は大変危険なことをご理解いただけたかと思います。

4.最後に

わたしたち人類の歴史上(200万年以上)は、ほとんどの期間が飢餓との戦いでした。
いかに食料がない状況を乗り越えるかが生き延びる術でした。

そのため、私たちの体は、食べたものは種類を問わず豊富に蓄えようとする機能が備わっています。その一番手を担っているところが肝臓というわけです。

ただ、不必要にエネルギーを蓄えることは病気に繋がりますので、食事管理がとても大切になってきます。

体に良いと言われている食品であっても多すぎれば脂肪に変わります。

悲しいですがこれが人間の仕組みであり、抗えません。食べすぎは体型の崩れだけではなく、健康維持のためにも良い行動とは言えないことは皆さまにはご理解いただいていると思います。

食べすぎない=我慢、制限という思考になると思いますが、そうではなく食べ方の工夫で好きなものと良い距離感でお付き合いができます。

食事は、毎日行うものなので「習慣」で出来ています。
習慣を書き換えることで脳は抵抗なく新しい食事のスタイルを受け入れることができます。

肝臓の数値に悩まれている方はぜひ一度、ご自身の食事習慣(食事時間、食事回数、何から食べ始める、好きなもの、咀嚼回数など)を紙に書きだして見える化を行ってみてください。きっと気づきがあると思います。

また、体の機能を衰えさせない(基礎代謝の低下を防ぐ)ためにも運動を行うことも大変重要になります。過去のコラムに【運動は何回すればいいの?】こちらに詳しくお話しておりますので是非ご覧ください。

最後は、いつも健康には食事と運動の「バランス」が大切であることを再認識することになりますね。

千里の道も一歩から。

まずは向き合う相手を知り、毎日の小さな積み重ねの行動が大きな変化に繋がるのではないでしょうか。

今回は、私たちの体の中で大切な臓器、「肝臓」について詳しくお話をさせていただきました。 健康な体づくりを進めていくうえでも、ぜひ知っておいていただきたいと思います。

スパーブルームでは、体づくりをサポートさせていただくうえで、単に見た目の改善だけではなく、本来的に健康的な体づくりをお手伝いさせていただいています。

お気軽に、お問い合わせをいただけたら嬉しいです!

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