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スパーブルームコラム

タンパク質について詳しく解説(中級編)

記事の監修

江崎文紀パーソナルトレーナー

江崎文紀パーソナルトレーナー

大手高級ダイエットジムでトレーナーとして一から学び、ライセンスも取得、その後大手フィットネスクラブや個人向けパーソナルジムでパーソナルトレーナーとして専門的な知識やトレーニング理論を学んできた。
これまで培ってきた知識や経験だけに頼ることなく、常に新しい知識やスキルも貪欲に吸収し、経営者や医師などエグゼクティブ層のお客様の身体づくりをサポートしている。
【保有資格】
NSCA-CPT、日本ファンクショナル協会CFT、JTTA ボディメイクトレーナー、背骨コンディショニング

スパーブルームコラムをご覧いただきまして有難うございます。

パーソナルトレーニングサービスSUPERBLOOMの江崎です。

近頃の健康志向、トレーニング人口の増加に伴って、タンパク質摂取の重要性は度々お耳にすることと思います。

以前のコラムでは「タンパク質について詳しく解説 初級編」について書かせて頂きました。本日のコラムでは、中級編として、もう少し細かくタンパク質についてご説明させて頂きたいと思います。

少し専門的な内容も含まれてきますが、お付き合いいただけますと幸いです。

なお、前回の「タンパク質について詳しく解説 初級編」コラムと合わせてご覧頂くと、よりご理解頂けますので、是非ご覧いただけたら嬉しいです。

1)タンパク質は分けて摂るべきか??

前回のコラム(タンパク質について詳しく解説 初級編)で、タンパク質は1食あたり最低20グラム程度摂りましょうとお伝えしましたが、その理由についてご説明します。

結論から申し上げますと、タンパク質は小分けにして摂取することはあまりオススメできません。

理由としましては、筋タンパクの合成に関わるBCAA=分岐鎖アミノ酸の中でも、とくにロイシン(注)は摂取するタンパク質量が多いほど血中濃度が上がることが分かってるためです。1日トータルで同じ量のタンパク質を摂取するとしても、一度の摂取が少量ずつではロイシンの血中濃度が上がらず、損をしてしまうことになります。ですので、何回かに分けて細かくタンパク質を摂取するよりも、1食あたり最低20グラムは一気に摂取してもらう方が効率的と言えます。

なお、効率的に20グラム摂取しようと思うのであれば、お肉やお魚等の固形物だとおよそ100グラム、卵であればサイズにもよるが3~4個が目安になります。よりお手軽に摂取するのであればコンビニなどにあるプロテインバー、ドリンクのプロテイン等も一度に15グラム~20グラムは摂取できるのでオススメです。

※ロイシンとは

ロイシンとは、20種類あるアミノ酸のうち体内で合成することができない9種類のアミノ酸(必須アミノ酸)の一つです。筋肉組織の主成分であり、筋たんぱく質合成を促進し分解を抑制する働きがあり、この筋肉のたんぱく質合成に非常に関わり、筋肉を強化する、インスリンの分泌を増加させてブドウ糖を筋肉の細胞に取り込むのを助け、運動時の持久力を高めたり運動後の筋肉を修復・補強する、また肝臓の機能を高めるといった働きがあります。

2)動物性タンパク質と植物性タンパク質の違いについて

タンパク質はお肉、お魚、卵等の動物性タンパク質と大豆類、穀類等の植物性タンパク質に分けられます。

それぞれの食品によって含まれるアミノ酸の種類が違うので、お肉だけをたくさん食べても20種類あるアミノ酸のバランスがとれないので、筋肉はうまく増えてくれません。

動物性と植物性の大きな違いは必須アミノ酸のバランスにあります。

必須アミノ酸とは20種類あるアミノ酸のうち9種類の体内で合成できないアミノ酸のことで、普段の食事から補わなければなりません。動物性タンパク質は多くがこの9種類の必須アミノ酸を含んでいますが、一部の植物性タンパク質はこの9種類の必須アミノ酸のうちどれかが不足しているものがあります。

体内での吸収率にも違いがあり、動物性タンパク質がおよそ97%に対して、植物性タンパク質はおよそ84%となり、吸収率も動物性タンパク質の方が優れています。

タンパク質は大きく分けると、動物性タンパク質と植物性タンパク質の2つに、さらにここから細かく分けるとホエイ・カゼイン・卵白・大豆タンパク、小麦タンパクの5つに分けられます。

お店で売られているプロテインもホエイプロテインやカゼインプロテインと書かれているものを見られたことがあると思います。

ではどれがいいのか?

これらの違いとしては先程ご説明した動物性タンパク質と植物性タンパク質の吸収率の違いや、タンパク質の状態による吸収速度の違いがあります。一番吸収がいいのはホエイプロテインで、トレーニング後のゴールデンタイムと言われているタイミングに摂取するのが一般的です。

植物性タンパク質の良い点としてはタンパク質の他に炭水化物や繊維質を含むものが多くお腹持ちが良いというメリットがあります。

特に最近注目されているプロテインでピープロテインというものがあります。これはエンドウ豆を原料とするプロテインでアレルゲンが含まれていないことから、ソイプロテインに代わる植物性プロテインとして注目されています。

栄養素の面でも多くの栄養素が含まれており、GI値も高くなく、消化速度もゆっくりである為、満腹感が持続しやすい特徴があります。ものにもよりますが、ホエイプロテインに比べて少しタンパク質の含有率が低いものが多く、それでもBCAAや鉄分、マグネシウム等が多く含まれている為、極端に劣るというわけではなさそうです。乳や大豆などから作られるものとは違うので、アレルゲンが含まれずどなたでも摂取できるので、アレルギーを持っている方にはメリットとなるでしょう。

一言でプロテインと言っても様々な種類があります。ご自身の目的に合わせたプロテインを探してみてはいかがでしょうか。

3)タンパク質をより効率的に摂取するには

普段あまり運動をしない方はタンパク質の代謝効率が低いといわれています。

ではせっかく摂ったタンパク質を効率よく利用し、筋合成に活用するためには何が必要か?

まずは胃の滞留時間を短くすること。

胃の主な働きは、口から入ってきた食物を胃液と混ぜて、消化しやすい形にして十二指腸に送ることです。

固形物に比べて液体はその必要がないので消化スピードは速いです。そう考えると胃に送る前に出来るだけ消化しやすい状態にしておけば、吸収スピードはより速くなり、またそれによりタンパク質の利用効率の上昇も可能性として考えられます。

実際、ステーキ肉の塊を食べるのと、ミンチ状にして焼いたものを食べるのでは、後者の方が、血中アミノ酸濃度がより高まり筋の合成比率も上がります。さらによく咀嚼して食品をより細かくして胃に送ればより効率が高まると思われます。

それと同時に考えておきたい点が一つあります。普通の食事をとると血中アミノ酸の濃度が上がるスピードはゆっくりです。というのは食品の中に脂質が含まれていて非常に消化に時間がかかります。なので筋トレ時には食事はなるべく低脂質のものを選んで食べることもポイントです。牛乳なら低脂肪牛乳、お肉も脂身はカットして摂取するとより良いですね。それを考えますと、やはりサラダチキンは素晴らしい食材ですね。私は食べ飽きましたが。。。

まとめ

今回は「タンパク質について詳しく解説(中級編)」として書かせて頂きました。

タンパク質の重要性はよく耳にするけど、詳しくは知らない方も多いのではないかと思います。少しでもお役に立つ情報提供ができ、皆様の体づくりのお役に立てたら幸いです。

次回はタンパク質についての上級編をアップさせていただこうと思います。

トレーニングにおけるタンパク質の摂取タイミングや、目的に合わせたプロテインの選び方から、タンパク質のちょっと良くない噂等も含めてご紹介できたらと思います。

また、次回をお楽しみにして頂けたら幸いです。

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