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スパーブルームコラム

50歳以上の方の不調解消のための栄養学のお話

みなさま、こんにちは。パーソナルトレーニングサービス スパーブルームの柿本でございます。
さっそくですが、今回のコラムでは50歳以上の方が抱える不調解消について栄養学の面からお話していきたいと思います。

1.不調の多くは消化不良からきている!!?

50歳を過ぎたあたりから食後の不快感、食事にも気を付けているのに慢性的に体調がすっきりしないなどの不調を覚える方がとても多くおられます。

その大きな理由の一つとしまして「消化機能の低下」があります。
よく聞くワードだと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

具体的に「消化機能低下」とは何かといいますと、「胃酸の分泌量の低下」を指します。

ここで、まずは「胃酸分泌低下」についてお話をしていきたいと思います。

胃の調子が悪いと感じたとき、胃酸が出すぎている(胃酸過多)から胃の調子が悪いと思われがちですが、胃酸をつくるためにはATP(アデノシン三リン酸:生命活動のエネルギー媒介物質)が必要となり、慢性的に不調を抱えている現代人は慢性的にATP不足や低胃酸状態になっていることが多く、胃酸過多が原因になっていることは少ないです。ちょっと専門的な用語が出てしまってすみません。。。

また、胃のむかつきを胃酸の出過ぎで逆流性食道炎になっているのではないかとご不安に思われる方がおられますが、先程もご説明しましたように胃酸をつくるには体が元気な状態でないと十分な量を作り出すことは難しくなります。

つまり、慢性的な不調を抱える現代人には過剰に胃酸を作り出すような状況は考えづらいということです。

ですが、症状として感じていると疑問に思われますよね。

実は、その胃のむかつきの正体は食べ物を消化しようと胃酸が分泌されますが、通常の消化時間だけでは胃の中のものが消化しきれず、それでも胃は自分の役割を遂行しようと胃酸をだらだらと長く分泌することで起こるものです。

この改善策として酸味のある食べ物、お酢や梅干し、レモンなどを食事に取り入れて胃の酸性度を上げて消化を助けてあげることで不快感が解消できることが多くあります。

また、この低胃酸状態は食べたものを消化する力がないということですが、特にタンパク質の栄養素は立体構造になっているため、より多くの胃酸を必要とすることもあり、より消化が難しくなります。
さらに、低胃酸状態の方はタンパク質に含まれるビタミンB群を取り出すことが難しいといわれています。

結果的に、食べていても栄養が体内に取り込めず、食べたものは未消化のまま大腸へ食べ物の塊を送ることになります。これが腸内環境の悪化に繋がるため、低胃酸の問題は軽視できない課題となります。

2.消化不良問題は運動機能面にも影響が!!?

そして、この低胃酸問題には運動面の機能低下問題も関係してきます。

こちらで示す運動とは、「ロコモティブシンドローム」や「フレイルティ」のことです。

ロコモティブシンドロームについて簡単に説明しますと、
立つ・座るといった日常生活における身体動作が低下して困難になることです。

具体的には

約800mを歩くことが出来ない

介助なしに2階への昇降ができない

ベッドから椅子への移動ができない

歩いてトイレに行くことが出来ない

などです。これらのような状態のことを指します。

そして、フレイルティとは、筋力や活力が衰えた状態のことを指します。

具体的には、

未開封のペットボトルの蓋を開けられなくなった

青信号の間に横断歩道を渡ることが困難

日常生活に活力がわかない

などです。

これらは、低胃酸により栄養を消化吸収出来ないことで、体内のエネルギー代謝が低下し、結果的に低体力になり健康二次被害へと繋がります。

栄養を吸収できる体内の健康がどれほど大切かをご理解いただけたと思います。

3.栄養の吸収(話題の腸活)がカギになる

ここからは、食べ物が消化されたあと、栄養の吸収が重要になりますので腸についてもお話しをしたいと思います。

腸活という言葉も定着してきているほどに腸内環境への関心もとても高くなっています。みなさまは腸を元気にする食べ物(栄養素)はご存知でしょうか。

以前のコラムでも「腸活」については取り上げたことがありますので、もしよろしければ、こちらもご覧いただけますと幸いです。

腸内環境と聞くと乳製品をイメージされる方が多いと思いますが、実は水溶性食物繊維、オリゴ糖(簡単にいうと食物繊維が細かく裁断されたもの)、三大栄養素の炭水化物・脂質・タンパク質、亜鉛、マグネシウム、ビタミンD、ビタミンKが鍵になる栄養素です。

これらを網羅している食品が何かというと、日本人に馴染みのある「納豆」です。

消化もしやすく栄養素も豊富に含まれますので、50代以降からは特に意識的に摂っていただきたい食品のひとつです。

そして手軽に取り組めるものとして主食の変更です。

現在の主食が白米であればそちらをオートミールに変更いただくことも非常にお勧めです。オートミールは水溶性食物繊維が豊富で、タンパク質も豊富に含まれていますので、先程ご説明した栄養素も簡単に摂取が出来ますので、食事の質が底上げされます。

ですが、オートミールは好みが分かれますのでそのような方にはフルーツもお勧めです。消化機能が低下すると、低栄養に繋がりますので出来るだけ消化がよく、栄養豊富な食品を摂り入れることが大切になります。フルーツはそれらを満たす食品のひとつです。

そして、フルーツには消化酵素が豊富に含まれますので、ほかの食品の消化を助けてくれる効果も見込めます。また、ポリフェノールが豊富ですので腸粘膜の保護や修復を促し、腸内環境を整える作用があります。50代以降の方の食事習慣として小腹が空いたときに、個包装のお菓子(和菓子、洋菓子)を召し上がる方が非常に多いので、お心当たりがある方はそのタイミングでフルーツを召し上がっていただくことをお勧めいたします。

ここで、フルーツのお話をするとフルーツの糖分(果糖)は太る、体に害という印象をお持ちの方も多くおられます。

これは白砂糖にも果糖が含まれるため、一般的にフルーツの果糖と白砂糖の果糖も混同されてしまうことで誤認がおきています。フレッシュな果物の果糖と加工食品(お菓子やジュース)の果糖は別物とお考え下さい。最近の研究では一般的なフルーツの摂取量(バナナ1本、りんご1/2個など)であれば、小腸でブドウ糖(グルコース)へ代謝されるので脂肪肝、脂質異常症や肥満の関係性は認められないと言われています。よってフルーツは適切な量の摂取であれば問題はありませんので、ぜひ間食にご利用ください。

4.口の中のケアも大事になってくる

そして、見落としがちですがとても大切な取り組みがございます。

それは、口腔ケアです。

腸管は口から始まっているといっても過言ではありません。

口の中には約700種類の細菌が住んでいます。口の中に有害菌が多すぎると、流れ込んだ菌が胃酸で殺しきれず、腸内環境が悪くなります。

虫歯や歯周病などの口腔感染症は、歯の表面に細菌が集まってプラーク(歯垢)が原因で、口腔内の炎症に繋がります。

そして、一部の歯周病菌は歯肉から簡単に血管内に入り、全身に毒素(炎症物質)をばらまきます。また、咀嚼が少ないと未消化のタンパク質が炎症の原因となり、腸内環境を悪化させて、栄養の吸収が悪くなりますので、胃のむかつきを抑え、腸を良くするためにはまず、歯磨きやフロスを利用して口腔ケアに取り組んでいただきたいと思います。

5.最後に

現代は恵まれた環境ですので、すぐに食べられる加工食品や、柔らかくて食べやすいものを簡単に選べる環境です。体の中も使わなければ機能低下になりますので、日々のお食事も実はトレーニングになっております。しっかり噛める健康な口腔環境、咀嚼で唾液の分泌を促し、消化促進の補助をする。そして、必要量の胃酸分泌と栄養吸収が出来る元気な腸をつくること。健康は日々の生活習慣で作られますので、ぜひ一度ご自身の生活習慣を振り返っていただけますと不調緩和の第一歩になるのではないでしょうか。

本質的に健康的な身体づくりは、運動はもちろん、食事面からのアプローチもとても大切なものとなります。スパーブルームでは、単純な見た目の変化だけではなく、本質的に健康的な身体づくりに必要なアプローチをお手伝いさせていただいております。是非お気軽にご相談を頂けたら幸いです。

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