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スパーブルームコラム

「ストレス」について詳しく知ってみよう(身体の変化変容編)

皆さま、こんにちは。パーソナルトレーニングジム スパーブルーム トレーナーの柿本でございます。さっそくですが、本日は色々なところで話にあがることも多い「ストレス」について、少し専門的にお話をさせていただきたいと思います。

さて、皆さまは、わたしたちの身体が日常の中でどのようにしてバランスをとっているかご存じでしょうか?

1)「ホメオスタシス」について

私たちの身体は、

①体の働きを調整する【自律神経】

②ホルモン分泌をつかさどる【内分泌系】

③外部から進入してくる異物から守る【免疫機能】

この3つの働きのバランスを保つことで健康を維持しています。
これを【ホメオスタシス】といいます。
ちょっと聞きなれない言葉が出てきましたが、「ホメオスタシス」とは【恒常】という意味です。

※恒常:一定していること

このホメオスタシスの働きを司っている場所は脳になります。

2)脳の役割

脳は、大きく分けて【大脳】、【小脳】、【脳幹】からなり、それぞれ重要な働きをしています。

その特徴を簡単に表にまとめてみます。

脳内の箇所 脳の働き
大脳 身体のすべての情報を受け取り、判断し、各部に命令を伝える 人体のコントロ-ルセンター ・知性と感情と意思の精神活動の根源 ・性欲などの本能的行動や快・不快などの情動をつかさどる動物的行動の中枢
小脳 身体の平衡感覚を保つ、大脳からの運動命令を全身に伝える機能
脳幹(視床下部) 代謝や体温の調節、感情・本能などの重要な機能を調整する
脳幹(脳下垂体) 体内の分泌腺が分泌するホルモンの量や時期を調整する (内分泌腺のコントロールセンター)
脳幹(視床) 全身の感覚器(嗅覚以外)からの情報を処理して大脳に伝える働きを担っている

※脳幹:視床下部、脳下垂体、視床の他にもありますが今回は割愛します。

では、ここから今回の本題である「ストレス」のお話です。

3)ストレスについて

ストレスが及ぼす身体への反応が3つあります。

➀自律神経

➁内分泌

③免疫

こちらの3つとなります。
この3つはそれぞれストレスとして身体にでてくるスピードが違います。
スピードが速い順番にお話ししていきたいと思います。

(1)自律神経

わたしたちの身体は脳から神経を通じて命令される司令により生命活動を行っています。
この神経には2種類あり、自分の意思で操作できるものとそうでないものに分かれます。
その自分の意思で操作ができない神経が【自律神経】です。
自律神経の役目は身体の内外からの刺激に対応し、生命維持のために様々な働きを制御する役割があります。例えば呼吸、心拍数、血圧、体温、発汗、排尿、あくび、くしゃみなどは自律神経が調整しています。自律神経のおかげでわたしたちは睡眠中でも呼吸が止まることなく、生命維持が出来るのですね。

そして自律神経も2種類あります。

・交感神経:何らかの刺激に応じて身体を動かせと司令する(ファイティングモード)

・副交感神経:身体を元の状態に戻そうとする(リラックスモード)

交感神経と副交感神経は身体の状況に合わせて緊張状態が適切なのか、弛緩状態が適切なのかを適時判断してシーソーのようにバランスを保ってくれます。そしてこの司令塔が先ほどご説明している脳の働きの一覧の中にある視床下部の働きです。

この視床下部が交感神経と副交感神経の切り返えスイッチを持っているのですね。

そして、視床下部はストレスの審判員でもあります。

脳の前頭葉という部分で「ストレスが侵入してきたぞ!」と判断をすると、視床下部はストレスから身体を守るために交感神経と内分泌系を経由してそれぞれの臓器や機関に必要な司令を出します。

例えば【緊張】をすることも身体にはストレス反応です。

緊張は、気持ちと身体が張り詰めた状況時に交感神経が優位になることで起こります。
その際に体感する症状としては血圧上昇、発汗、震え、動機などです。
これらは体内に急激にストレスが侵入してきたものに対応する自然な反応です。

続いて、自律神経の次にストレスとして身体にでてくるスピードが速い「内分泌」のご説明をします。

(2)内分泌

内分泌系の反応ですが、これは腎臓の上にある副腎という臓器から副腎皮質ホルモンというストレスに抵抗するホルモンが放出されます。それと同時に脳の神経細胞間の情報伝達役のβ―(ベータ―)エンドルフィンが分泌されます。β―エンドルフィンは別名、脳内麻薬と呼ばれていて痛みや、不安、緊張を和らげてくれる働きがあります。
自律神経も内分泌系もストレスから身体を守るために欠かせない働きです。
しかし、自律神経が働きすぎている状態や内分泌の分泌量が多すぎる状況は免疫の機能を抑制することになり免疫低下につながります。
免疫が低下するとか慢性的な疲労感や病気になりやすい状態になります。

(3)免疫機能

この免疫機能とは身体を病原体から守ることが役割です。
免疫機能があるにも関わらず自律神経と内分泌系が働きすぎていると免疫低下になり、身体を守ることが難しくなります。そのため、普段から自律神経や内分泌系が働きすぎない【バランス】が重要になります。

こうして、わたしたちの身体がストレスを受け続けると体調が優れない、疲れやすい、気分が優れないという自覚症状があるものの、検査を行っても異常が見つからない【不定愁訴】として現れます。

交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、ホルモンはストレス状態に対する防御力が限界を超える、免疫の働きが弱まるなどの作用が重なり合うと、結果的にホメオスタシスはバランスを崩し様々な不調を招きます。このようにしてストレスで心身の不調を生んでいくのです。

4)ストレスに対する西洋医学と東洋医学の向き合い方

また、西洋医学、東洋医学のそれぞれの医学の考え方により向き合い方も変容します。

西洋医学(一般的な病院で行われるケガや病気の治療、医療行為)では特段治療は行われず経過観察程度で終わります。

東洋医学(病気やケガの根本原因を突き詰めて原因の除去に取り組む行為)では身体に何かしら症状が出ている場合を未病(病気になる手前。例えるなら小火)と呼び、積極的に治療を行います。なぜならストレス系の未病は内臓に不調を抱えることが多く放置すると本当に病気になるためです。

5)最後に

ここまでストレスを感じた時の体の変容についてお話してきました。

やはりストレスは良くないものだと思われる方が多いかと思います。

ですが、全てのストレスが悪ではありません。

ストレスが全くない場合は、体温調節機能低下や暗示にかかりやすい、幻覚・妄想を見ることが研究で分かっているようです。人が成長する過程では【適度】なストレスがやる気スイッチになり、わたしたちが生きていくためには必要なものと言えます。

ストレスにも正のストレスと負のストレスの2種類があります。正のストレスはわたしたちの生活にとってプラスに作用する。負のストレスはわたしたちの生きる力を押しつぶしてしまうもの。

同じ環境下にいても人それぞれストレスを感じるタイミングは違います。

これは思考の違いが生み出しています。よく言う【プラス思考】と【マイナス思考】です。
つまり、物事をどう捉えるか、そしてその処理の仕方によってストレスはプラスにもマイナスにも変わっていくのです。

つまり、ストレスは受け取り方で随分変わってくるということですね。

この先は個人のストレス耐性(ストレスに耐える力)についてお話をしたいと思いますが、長くなりますので次回にご紹介させていただきます。

簡単なチェックリストも準備したいと思いますので、どうぞ楽しみにお待ちください。

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